2006年 07月 29日
初上陸
「私らはどんな時も一致団結だよ」 ルッコラ
「中年パワーを甘くみたら恐いわよ」
フランチェスコがやって来るまで後2週間たらず。
そろそろ、ルッコラとペルラとのお見合いを始めることに。
これは、保護した翌日に受診した、獣医さんのアドバイス。
これまでも、実家のケージで使っていたフーの匂いがするタオルや、
フーをいっぱい抱っこして帰った日の私の洋服を部屋の真ん中に放置するなどし、
(私が脱いだ洋服には、みごとにルッコラが粗相をした。。。)
なんとか、少しでも早くフーの匂いに慣れさせる工夫はしていたのだが、
さてさて、どんなものか。。
この1ヶ月、私自身週末の連休を夜遅くまで実家で過ごすのにも疲れ果て、
(フーはかわいいけど、自宅を離れると、家事はたまるし、ストレスもたまる)
私がいない時間が多いことで、それでなくとも異変の予感に動揺するルッコラのストレスが更に増え、そろそろ限界を感じていたところ。
そうだよなぁ。もともと出不精で家にいるのが大好きな私。
どんなに仕事が多忙でも、週に2~3度も夜10時過ぎに帰宅することなど今まで皆無だった。
とにかく、甘ったれのルッコラには淋しい思いをさせているに違いない。
先日など、PCの前で作業中の私のヒザにルッコラが無理矢理上がり込み(デブなので、狭い空間はけっこう大変なのです)、喉を鳴らしながら、力を込めた両手で私の胸元をモミモミし続ける。
それも5分以上も!
こんなことなかった。これって、かまってくれない私に対して媚びてんのだろうか。。。
と、話は少々脱線してしまったが、
そんなわけで、皆の心の安定の為、今日と明日は、実家から早め(夕食前)に帰宅することにし、
その際、母親がフーを顔見せに連れてくることに決めた。
大切なことは、「けっして、私がフーを連れて部屋に帰ってはいけない」ということ。
(新入り猫を迎えるためのお約束事らしいが、私はつい最近知った。
5年前、ペルラには悪いことをした。。。)
そして、今晩7時過ぎ、私がまず自宅に帰る。
悲しいかな。最近ふたりは私を迎えに来てくれないことが多い。
何年も続いた習慣だったのに、ふたりとも少々ぐれ始めている証拠だ。
今日も、「ただいま」と言いながらわが家に入ると、玄関に猫影はなし。
名前を呼んでから、はじめてひょこひょこ近づいてくる始末。
とりあえず、抱っこして、ほっぺにキッスしてはいつもと同じ。
それから、数分後に母親がキャリーバッグに入れたフーを連れてやってきた。
いくつになっても好奇心旺盛なルッコラ。床に置いたキャリーバッグにすぐさま近づき様子をうかがう。
これはペルラが来たときと同じ行動だ。
そして、見慣れたキャリーバッグの中にいるのが、見慣れないよそ者だとわかると、
(それが、まだまだ小さな同族であるにもかかわらず)すぐさまふ~、が~とドスのきいた奇声を発し、威嚇する。
これは、まぁ、予想していたことなので、あまり驚かない。
しかしだ。耳を澄ませてみると、ルッコラのだみ声の合間に、耳にしたことのない、ちょっと甲高い奇声も聞こえる。
はぁ。。なんと、いっちょまえにフーまでが、ルッコラに向かって威嚇しているではないか・・・
やれやれ・・・
そんな時間が数分続いた後、
ルッコラときたら、あんたみたいな子供になど興味ないぞと言いたげに、
隣りの部屋にのっそりと消えていった。
どこかに隠れてしまったのかと思って様子を見に行くと、普通にベッドの上でくつろいでいる。
ペルラが来た時は、数日間冷蔵庫の上に逃げ込んで、食事とトイレ以外は全く降りてこなかったのだから、それに比べると案外スタートは好調か。
ルッコラがそばから離れた後、キャリーバッグの入り口をあけた。
すぐに出てくるかなと思ったら、なかなか最初の一歩が出てこない。
キョロキョロと外の様子だけうかがっている。
じれったいと思いつつ、人さまが手を出してはいけないと、じっと待つ。
暫くして、ようやくゆっくりだが出てきた。感動的なわが家への初上陸の瞬間。
実家では、私などが追いつけないほどの、びっくりするような速度で部屋中を走り回るフーだが、
さすがに初めての場所では少々勝手が違うようで、ゆっくりゆっくり、匂いを確認しながら、進む。
傍若無人なペルラが、わが家にやって来たときは、キャリーバッグからすぐに飛び出し、
ほんの数分後にはルッコラのカリカリを食べ、ルッコラの水を飲み、ルッコラのトイレで用をたした事を思い出すと、男の子のくせに、慎重すぎるようにも思える。
それでも、わが家に到着後、部屋に隅っこの空間に大急ぎでかけこみ、隠れてしばらく顔を出さなかったルッコラよりはマシか。。。
ところで、この間ペルラはどうしていたかというと。。。
いつも、玄関のベルが鳴るとすぐさまかけだし、ベッドと壁の間の隙間にじっと隠れるペルラ。
なのに、何かの気配を感じたのか、今日は一度はダッシュしかけたもののすぐに引き返して来て、
少し離れた位置からずっとこちらの様子をうかがっていた。。
ルッコラがちびっこい物体に威嚇して奇声をあげているあいだも、
ペルラは一定の距離を置いたまま、じっと見ているだけ。
フーがひととおり居間の匂いをかいだあと(なんせ狭い部屋なので、あっというま)
抱き上げてペルラに近づけてみたが、関心がある様子は感じるものの、ルッコラのように奇声をあげたりはしない。これはちょっと意外だった。さらに、フーを抱き上げたまま顔と顔を近づけようとしたら、今度は後ずさりし、部屋の隅に隠れて出てこなくなってしまった。
どうも、ペルラは大人になって、大胆さを失ってしまったようだ。。
この間、ルッコラはすぐ近くで我関せず状態だったので、今度は抱いたフーをルッコラに近づけてみると、やっぱり、フーに対してうなり声を繰り返す。
そして、あぁ、フーも同様にルッコラに向かって奇声を発している。
このふたり、案外似たもの同士かもしれない。
まぁ、何事もせっかちなのはいけない。時間が大切。
そんなわけで、その後わが家で人生2度目の爪切りを体験したフーは、
わずか15分ほどの滞在後、母親とともに後の住処となるわが家を後にしたのだった。
「どんな時も、私はねえちゃんの味方だよ」 ペルラ
「あれ~ 中立をつらぬくって言ってたじゃん (><)」 かあちゃん
by rucolaperla
| 2006-07-29 22:16
| フランチェスコ